過去6回の会場となったアートファニチャーギャラリーは本来木工のアトリエであり、その中の工作室を映写/音響機材の設置場所とし、ショールームを客席/舞台として使用してきた。このためフィルムや機材を木屑や埃から保護しなければならず、機材の搬入前にかなりの時間と人数を確保して工作室の掃除を(ギャラリー側の営業を本番前日から中断して)行う必要があった。また、ギャラリーの商品である椅子を流用しても(まともな)客席は最大40席までしか設けられない環境で、120〜250%の入場率を迎えてのパフォーマンス(スクリーンから演奏者までの距離は1m以内!)は観客と演奏者に多くの制約を強いるものであった。
こうした問題は『夢の森にてV』終了時から差し迫った懸案事項として検討が繰り返されてきたが、そもそもこの企画自体がギャラリーを主宰するチェロ奏者・三木氏の好意で、パーティ付きイベントとして企画されたという経緯もあって、議論が長期にわたる結果となった。
結局、会場面積による表現の制約、入場客への配慮、そして当会のマンパワー不足からくる会場設置/パーティを含めた運営の困難さを解決するには抜本的な解決策が必要であるとの判断から、会場の変更が決定された。
1998年3月、アテネ・フランセ文化センターの安井豊氏に対して共同企画/会場移転の打診を行ったところ快く引き受けていただけたので、この時点でイベントの移転は既定事項となった。(このイベントが始まった時以来のパートナー/企画者の一人であり、年末のかきいれ時に快く会場を提供し、料理の腕を振るい、そしてなによりステージではいつも卓越した腕を披露してくれたチェロリスト、アートファニチャーギャラリー代表の三木黄太氏の長年のご厚意に改めて感謝!)